OpenVPNを使用してWSWANに接続する
この記事では、AndroidやiOS端末などのOpenVPNクライアントからWSWANに接続する方法について説明します
はじめに
OpenVPNはAndroidやiOS、macOSやLinux、Windowsなど、さまざまなプラットフォームでサポートされています。とくにSoftEtherがサポートされていないAndroidやiOS、macOSなどの環境ではOpenVPNを使用して接続することが必要です。Windows環境ではSoftEtherを使用してWSWANに接続することをオススメします。
初めに各プラットフォームのOpenVPNクライアントを端末にインストールしてください。
また、WSWANのユーザーアカウントを準備してください。現在、WSWAN接続サービスの一般公開およびオープンテストは行っていません。
設定ファイルの準備
初めに、WSOFTダウンロードセンターからOpenVPN設定ファイルをダウンロードしてください。
ダウンロード
OpenVPNアプリで設定
ダウンロードした設定ファイル(*.ovpn
)をOpenVPN Connectアプリで開きます。
ユーザー名にWSWANのユーザー名を設定し、SavePasswordにチェックを入れ、WSWANのパスワードを指定します。
設定を保存したら、接続します。これでOpenVPNクライアントからWSWANに接続できました。
設定ファイルの編集
上級ユーザーに向けて、設定ファイルの編集方法を説明します。まずダウンロードした設定ファイルを任意のエディターで開きます。
VPNレイヤーの変更
設定ファイル7行目に以下の記述があります。
###############################################################################
# Specify the type of the layer of the VPN connection.
#
# To connect to the VPN Server as a "Remote-Access VPN Client PC",
# specify 'dev tun'. (Layer-3 IP Routing Mode)
#
# To connect to the VPN Server as a bridging equipment of "Site-to-Site VPN",
# specify 'dev tap'. (Layer-2 Ethernet Bridging Mode)
dev tun # ここを変更
対応環境
この設定はAndroidとiOSでは変更できません。 そのような環境ではLayer-2接続はサポートされていません。
dev tun
をdev tap
に変更すると、OpenVPNクライアントはレイヤー2接続を行います。これは、イーサネットブリッジモードとも呼ばれていて、ブロードキャストパケットの送信が行えます。
これにより、LAN内の対戦ゲームやWindowsのネットワーク共有が使用できるようになります。
接続方法の変更
設定ファイル18行目に以下の記述があります。
###############################################################################
# Specify the underlying protocol beyond the Internet.
# Note that this setting must be correspond with the listening setting on
# the VPN Server.
#
# Specify either 'proto tcp' or 'proto udp'.
proto tcp # ここを変更
proto tcp
をproto udp
に変更するとコネクションにTCPではなくUDPを使用するようになります。UDP通信が許可されている場合は、この設定を変更することでスルースプットの向上が期待できます。ファイアウォールなどで許可されていない環境では、この設定は変更できません。
HTTPプロキシの設定
設定ファイル39行目に以下の記述があります。
###############################################################################
# The HTTP/HTTPS proxy setting.
#
# Only if you have to use the Internet via a proxy, uncomment the below
# two lines and specify the proxy address and the port number.
# In the case of using proxy-authentication, refer the OpenVPN manual.
;http-proxy-retry # ここを変更
;http-proxy [proxy server] [proxy port] # ここも変更
http-proxy
をコメントアウトし、サーバーとポート番号を指定すると、接続にそのプロキシサーバーを経由するようになります。